日々の泡

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FabCafeトークイベント「パフェ構造学 #0 パフェの構造を紐解く」によせて

こんにちは。
先日FabCafe*1さんにてイベント「パフェ構造学 #0 パフェの構造を紐解く*2」に行ってきました。

とってもたのしく、感情の振れ幅がすごかったので、備忘録&みんなsrecetteさんのパフェたべよ! という気持ちもこめて、ブログを書きます。


まずはイベントの話の前に、わたしの思い出話にすこしだけおつきあいください。

わたしがsrecetteさんのパフェに出会ったのは、2017年の6月のことでした。
この時期は、わたしの大好きな踊り子さんである、石原さゆみさんの引退週でもありました*3。引退週、渋谷道頓堀劇場にてさゆみさんの引退興行が行われていて、わたしは足しげく渋谷に通っていました。

突然ですが、わたしはいわゆるチョコミン党です。
アイスは好きですが、それほど甘党ではないのもあって、マフィンなどにはあまり手をだしません。こだわりがつよく、食べていないチョコミントアイスもおおいです。地元名古屋のビストロで提供されるチョコミントアイス(とてもおいしいです)に思いをはせながら、赤城乳業の箱チョコミントアイスをセブンイレブンで購入するのが主な活動でした。
そこに飛び込んできたのが、Mintopiaの告知でした。かわいくて上品でいかにもおいしそうなチョコミントアイスは、Twitterを見ていてもなかなか人気が高そうで、ストリップを見る前にパフェ行くかなぁと同居人を誘って、渋谷の坂をのぼったのでした(そして大好きなさゆみさんの、ちょうちょうちょう好きな演目、ウェディングを一回見逃しました。)。

Mintopiaがどういう構造のパフェなのか、ご存じないかたもいるかと思うので、srecetteさんのInstagramを引用しつつ、紹介します。

www.instagram.com

まずはこちらのたいへんかわいいパフェの写真をご覧ください。

一番上にたいへんかわいらしく座っているのがチョコミントアイスです。それを鳥の巣みたいにかこっている棒状のものがミントのメレンゲです。その下でグラスの蓋のような役割をしているのが、今度はまるいミントのメレンゲと、クリームです。そしてその下にピンクグレープフルーツのソルベと、ピスタチオのアイスクリームが仲良く並んでいます。いちばん下が、ショコラムースです。

ものすごくざっくりした説明になってしまいましたが、Mintopiaはおおよそこういう構造のパフェでした。

ところで、みなさんがパフェと聞いて思い浮かべるのは、どんなパフェでしょうか。
わたしは今までパフェというと、フルーツパーラーなんかででてくるような、果物がふんだんに乗せられたパフェや、もっと安いかんじの、コーンフレークと生クリームがごりごりはいったすぐに胃もたれするパフェしか知りませんでした。
そして、Mintopiaはわたしが今まで出会ったどのパフェともちがうパフェでした。

まず、srecetteさんのパフェは、ひとつひとつのアイテムが異常においしいです。
あわあわチョコミントアイスランキングを更新した、Mintopiaのチョコミントアイスを例にあげて説明させてください。
チョコミントアイスに重要なのは、ミルク感とミント感とチョコレートの食感、この三要素とそれらのバランスである、とわたしは考えています。
チョコミントアイスは、まずアイスクリームであるからして、ミルク感のつよいリッチな味わいのものがわたしはすきです(そして市販されているカジュアルチョコミントアイスは、この条件を満たせない場合がとても多いです…)。その意味で、ハーゲンダッツのチョコミントアイスはあわあわチョコミントランキングのなかでなかなか上位にいます。
そして、フレッシュなミントの味わいもとっても大事です。だいすきなビストロのチョコミントアイスはさわやかなミント感がつよいチョコミントアイスです。
最後に、チョコレートのざくざく感も重要です。チョコレートの味だけでなく、食感のよい、ある程度粒感のあるチョコレートがはいっているほうがうれしいです。
Mintopiaのチョコミントアイスは、この条件を満たしているばかりか、最高のバランスでもってわたしの前にあらわれました。

そして、そういった異常においしい食べもの同士がセンスよく組み合わさった、相乗効果でさらにさらにおいしいパフェがMintopiaでした。
このパフェを食べるまで知らなかったんですが、チョコミントアイスって、グレープフルーツのソルベなど、ほかの素材と一緒に食べることで言葉にできないくらいおいしくなるんですね…。
初回は同居人と食べたんですが、わたしたちはチョコミントとグレープフルーツがあわさるとこんな味になるの!? ピスタチオもやばい! なにこのメレンゲこんなのはじめて…などと、大騒ぎしたりしばらく黙り込んだりしながら食べていました。
おいしいものとおいしいものの組み合わせがこんなにも新鮮かつ色鮮やかに感じられたあまいものは、Mintopiaがはじめてでした。

パフェってこんな魅力があるんだ! と気付かされると同時に、これまでパフェをおおきなあまいもの*4程度にしかとらえていなかったわたしにとって、めちゃめちゃな衝撃でした。

また、わたしには、夢の中で食べる食べ物は異常においしい、という持論があります(夢で食べた完璧な紅茶のババロアのこと、今でも忘れられません)。
Mintopiaは夢の中のたべものと言っても差し支えないくらいおいしく感じました。わたしにはとても想像がつかない食べ物だったという意味では、夢よりおいしいパフェだったのかもしれません。

このように、Mintopia初体験は、あわあわ人生上チョコミントアイスランキングが更新された瞬間で、わたしにとってのパフェの目覚めでもありました。
そうしてわたしは、すっかりsrecetteさんのファンになってしまいました。新作を食べながら、これまでのパフェの復刻および、Mintopiaとの再開を夢見る毎日がはじまったのです。


思い出話はこれくらいにして、そろそろイベント当日の話をしますね。
そんなわたしにある日舞い込んできたのが、Fabcafeでのイベントのお知らせでした。

Mintopia新規*5のわたしは、Mintopiaを愛しているのはもちろん、これまでのパフェにも並々ならぬ興味を抱いていました。当日が休日だったのもあって即座に参加を決めると、チケットを購入しました。
これは余談ですが、わたしはこのときミニパフェの提供がこのイベントにふくまれていることを知りませんでした。けれど、srecetteさんのインスタにてパフェの提供があることに気付き、そして、そのときの画像がMintopiaにソルベとしてはいっていたピンクグレープフルーツだったこともあり、当日までソワソワどきどきしていました。


今回のイベントの登壇者は、srecetteのパティシエ小関さん、パフェ評論家*6でsrecetteのパフェを全制覇されている斧屋さん、いかつめの雰囲気なのにちょう物腰穏やかなデザイナーの山田APACHE悠太さん、司会進行は年齢がそう変わらなくてびびったFabCafeバリスタ大西さん、以上の4人です。

イベントの流れはおおよそこんなかんじでした。
・登壇者紹介
・パティシエ小関さんよりパフェの解説
・3つのパフェを取り上げて討論
・パフェ実食

イベントレポブログを書く予定はなく、自分用としてメモをとっていたので、気になった話を雑にかいつまんで書いていこうと思います。
ニュアンスにぶれがあったり、そもそも間違っているんだけど…みたいなところがある可能性があります。ご指摘があればどんどん直すので遠慮なくご連絡ください。すみません…。


それではまず、登壇者紹介のところから。
srecetteのパティシエ、小関さんはもともと写真を撮る方だそうです。
そんななかで食べるものを見せるとこから食べてもらうところまでできるパティシエに興味を持ち、当時求人を募集していたパティスリーにかたっぱしから行き、いちばんおいしかったところに応募して製菓を学びはじめたとのこと。
はじめからパフェをつくっていたわけではなく、FabCafeで以前はスイーツ担当をしていたところ、パフェをつくってみないかと言われて現在にいたる…というようなかんじだったと思います。

ほかにはパフェ評論家の斧屋さんがパフェの単位は「本」だとおっしゃっていたのが印象に残っています(もともとタカノフルーツパーラーの方が言われていたそうです)。


続いて、パフェの解説です。
のちに討論で取り上げられる、9作目のMintopia、10作目のTatin、11作目のbasiqueをのぞいた8本のパフェの解説をだだーっと聞くことができました。作り手の方によるパフェの解説、豪華すぎる…。

斧屋さんからのツッコミでなるほど! と思ったのが、解説の順番について。
小関さんもそうだったんですが、パフェの作り手のかたはパフェを下から、つまり作る際に入れいていく順番にお話しされるんだそうです。
反対に食べ手のわたしたちはパフェを上から、つまり食べる順に話します。
このツッコミをうけて、小関さんも話せるものについては上から解説してくださいました。

わたしは8作目のMintopiaからsrecetteさんのパフェを食べているので、1作目~7作目までは食べたことがありません。
もちろんどれもすべて食べる機会があれば食べたいと考えているのですが(リバイバルお待ちしています)、なかでも気になったのが3作目の「魅惑のチョコレートパフェ」、7作目の「Basic」です。

魅惑のチョコレートパフェは、チョコレートの蓋がパフェグラスのうえにあるパフェです。ここに席で熱いチョコレートをかけて蓋を溶かし、それでもグラスのなかにはアイスクリームがはいっているので、流し込んだチョコレートは再度グラス内でかたまる、といった仕組みになっています。
このパフェにはキルシュが使われているそうで、お酒だいすきなわたしにとっては絶対食べてみたいパフェです。熱いチョコレートを流し込む仕組みも、わくわくしそう…。
また、斧屋さんはアルコールが得意ではないそうですが、このパフェを食べるときに「そのパフェにそれ(アルコール)が必要だったら、僕は食べたいです」と言ったという逸話がめっちゃかっこいいな…と思いました。笑

そして7作目Basicは、チョコバナナのパフェです。
小関さんにとって、パフェの基本となるような題材がチョコバナナだそうで、それに取り組んだのがこのBasicです。
わたしはたまに家でバナナを食べるので、とくに気にしたことはなかったのですが、バナナが苦手なひとはあのもそっとした食感がどうにも苦手だそうです。その課題を解決するためバナナの表面をキャラメリゼされたとのことで…食べたい…。
斧屋さんがまさにバナナのもっそり感が苦手なひとで、キャラメリゼされたバナナになっていることにより、斧屋さんもおいしく食べられたそうです。
Basic、ビジュアルがシックでこれまでのパフェのなかでもかなり気になっていたのですが、こういう話を聞くとますます口の中がよだれでびしょびしょになってしまいます。


ほかにもいろいろ気になる話はありましたが、次のコーナー、パフェを取り上げた討論の話にうつらせてください。
こちらのコーナーでは、前述のとおり8作目のMintopia、10作目のTatin、11作目のbasiqueを取り上げて、それぞれのテーマにそったお話を聞くことができました。

まずは8作目、わたしが世界一愛しているパフェであるMintopiaです。
このパフェの討論テーマは「マイナスをプラスにする」でした。
チョコミント、苦手なひとも多いですよね。そういったひとに対してアプローチすることで、‐3が+3になれば、0から+3にするよりもインパクトがあるのでは? という主旨の討論でした。

もともと小関さんもチョコミントはそう得意じゃないとのことで、ただ妹さんが強火のチョコミン党だったことから、苦手な自分でもおいしいチョコミントを目指したパフェだったそうです。
ちなみにこのパフェのインタビュー記事*7はふだんのFabCafeブログ記事にくらべ、かなり多くシェアされたそうです。また、斧屋さんのTwitterにおいてもMintopiaのpostはsrecette関連のpostのなかでももっとも多くRTされているそうで、チョコミント強火の圧が感じられます。

Mintopiaはsrecetteさんのパフェのなかでもちいさめなワイングラスを使用したパフェです。
ここにはチョコミントが苦手なひとにもとっつきやすい、ちいさくてかわいいグラスを用いるという視点がふくまれているそうです。
パフェはふつう縦長で、食べる順番のある構造になっていることが多いたべものです。おおきくなればなるほど最後まで楽しく食べさせることがむずかしくなるという話が、パフェはおおきいあまいものであるという先入観を抱いていたわたしにとって、とても印象的でした。
チョコミントが苦手なひとにむけたMintopiaの構造が、結果的に甘党ではないわたしをもsrecetteさんのパフェにひきこむ要素になったのだと思います。


次に10作目、Tatinです。
このパフェの討論テーマは「素材の輪郭を協調する」でした。
Titinはタルトタタンの上、キャラメリゼしたりんごを題材としたパフェですが、りんごのかたちは上に乗っているりんごのメレンゲしかありません(このメレンゲも、はじめはランダムに折られたかたちで、りんごのかたちになったのはかなり最後の段階だそうです)。りんごそのものをほとんど見せないことで、かえってりんごを強調しているのでは? という主旨の討論でした。

ここで斧屋さんが、二種類のフルーツパフェの話をされていました。
まず斧屋さんいわく、フルーツを題材とするパフェには、おおきく二種類あります。
ひとつはフルーツをそのまま使うもの、もうひとつは加工してパティシエの手中におさめたかたちで使うものです。Tatinはこの分類でいう、後者のフルーツパフェです。
りんごに手をくわえることで、かえってりんごらしさを凝縮したパフェになっているのが、Tatinなのでは…といったかんじだったかと思います。

わたしにとってのパフェは、Mintopiaに出会うより前、前者のフルーツそのものを用いたパフェでした。srecetteさんによってパフェに目覚め、これまでのパフェ観をおおきくくつがえすパフェに出会えたことをとってもしあわせに思っています(ただTatinは、わたしにはすこしおおきかったな~とちょっと思っています…。もうすこしちいさいパフェだったら、きっともっと好きでした)。


最後に11作目、ちょうど3/11まで販売されていて、そしてイベント当日の段階では販売期間中だったbasiqueです。
このパフェの討論テーマは、「不透明による想像」でした。
basiqueはwasaraという、紙でできたお皿にはいっているパフェです。また、これまで(すくなくともMintopia以降は)、srecetteさんのパフェにはなにがはいっているかわかるお品書きのような紙が一緒に運ばれていましたが、basiqueにはこのお品書きもありません。中にどんなものがはいっているかわからないことで、食べ手の想像力をかきたてることができるパフェなのでは、という主旨の討論だったと思います(wasaraが不透明なところまでがはじめに設定された主旨だったのか、お品書きがないところまでもふくめて主旨だったのか、思い出せません…)。

前述のとおり、srecetteさんのパフェにはお品書きがついています。このお品書きを見ることで、そのパフェがどういう構造で中になにがはいっているか、食べる前におおよそ確認することができていました。
けれど、字面を追って考えながら食べることは、ほんとうの味わいなのだろうか? ということを考えたのが、中身の見えないパフェの出発点だったそうです。

中身がわからないことで、食べ手の味覚や想像力を使ってパフェを感じてもらおうという試みで、小関さんいわく食べているものがなんなのか考えることが大切で、その答えが当たっていても当たっていなくても大丈夫だそうです。

APACHEさんが、イベント前日に行われた打ち合わせの際に男性3人でパフェを食べたのが、ミニ四駆を集まってつくるような、複数人いるにも関わらず孤独な行為に似ていて楽しかった、とお話しされていたのも印象的でした。

また、パフェのにおいの話を斧屋さんがされていました。斧屋さんいわくいいパフェは香りもすごいそうで、昨夜の打ち合わせにおいても、斧屋さんはbasiqueのにおいをかいでいたそうです。


このあたりでbasiqueの話の途中から離席してイベント会場の中にあるオープンキッチンにてミニパフェを作っていた小関さんから、半分ほど完成したとの伝言がはいります(そしてわたしは小関さんがパフェをつくりはじめたあたりから気が気ではなくなり、キッチンをちらちら見ながらお話しを聞いていました…)。
今回出されるパフェがMintopiaですとの発表に会場はおおいに沸き、わたしはよろこびで死にそうになっていました。

イベント用に用意されたMintopiaがこちらです。

 

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棒状のメレンゲ*8だったところがbasiqueに使用されているメレンゲの型を使ったと思われるお花のメレンゲになっているなど、変更点はありましたが、わたしが恋焦がれていたMintopiaとの再会でした。

わたしはMintopiaを2回食べているのですが、2回目のMintopiaを食べたとき、コンディションが悪く*9、1回目ほどおいしく食べられませんでした。それがMintopiaとの関わりのなかで、とっても心残りでした。もう一度、あの最終日をやりなおせたら、とずっと思っていました。

それがこんなかたちで、サプライズ的に訪れるなんて正直思っていませんでした。
久しぶりに食べるMintopiaは当時の記憶どおり繊細でおいしく、わたしのいちばんすきなチョコミントで、チョコミントアイスはグレープフルーツのソルベとの相性が最高でした。
最後のひとくちがこんなにも悲しいたべものは、その限定性もあいまって、おそらくほかにないと思います。

イベント終了後、小関さんとすこしお話しできたのですが、あのチョコミントアイスはチョコミント強火からするとミント感が物足りないという意見もあったそうです。ただそれでも、Mintopiaがわたしにとって最愛のチョコミントであるということは、もうしばらく変わりません*10


と、こんなかんじの非常に興味深く、たのしく、感動的においしいイベントでした。
おそらく提供されるパフェがMintopiaでなくても、とてもしあわせなきもちで帰れたかと思います。でも、Mintopiaだったからこそ、こんなに長いブログを書く情熱を抱かせるイベントになったような気もします。
いずれにしても、またパフェのイベントに参加できたらうれしいです。次回開催をお待ちしています!


最後に、もう一度思い出パートです*11
このイベントの翌週、3/10にわたしは一週間ぶりのFabCafeに足を運びました。お目当てはもちろん、srecetteさんのbasiqueです。

 

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この日は開店から閉店の21時までパフェを提供できるよう準備をしています、と小関さんが宣言してくださっていた日で、FabCafeも大変な混雑でした。
席に座るまでにもすこし待ちましたし、席についてからもパフェが来るまで2時間くらい待ちました*12

でもbasiqueは、待つ価値のある、というか、待ち時間なんてどちらでもいいくらいおいしいパフェでした。

basiqueはいちごのパフェです。
でも、生のいちごがはいっている部分は、ひとつもありません。ソースやソルベでははいっていますが、これも果物そのものを用いたパフェではなく、いちごが加工されて小関さんの手中にあるパフェと言えるでしょう。

すごくおいしくて、わたしはsrecetteさんでこれまで食べたなかでは、basiqueがMintopiaの次にすきだなと思いました。
このパフェは、グラスの口と並行に、丸いメレンゲで蓋がされています。Mintopiaもこの構造でしたが、この構造のパフェは、スプーンでメレンゲを砕いて下に行くとき、すごくどきどきして好きです。
メレンゲの蓋の下に行くとき、メレンゲにはまだいちごのソルベやお花のメレンゲなどが、のこっていると思います。メレンゲはもろい素材ではありますが、上から砕こうとすると意外とかたいです。メレンゲを砕くとき、力を入れすぎると上のソルベやメレンゲは、ともすると崩れてこぼれてしまう気がして、食べたかたはおそらくスプーンで軽く叩くようにしてメレンゲを割ったのではないでしょうか。
わたしはこのとき、ドアをそーっとノックしているような気持ちになります。まっしろなメレンゲと生クリームのドアをノックすると、その下のおいしいものたちが顔をのぞかせます。どきどきそわそわする瞬間です。

また、このパフェは上のwasaraにはいっている部分と、パフェ台になっている部分が取り外し可能です。
先週ちょうどにおいの話をイベントで聞いたこともあって、食べながらにおいをかぐことはもちろん、食べおわってから空のwasaraに鼻をつっこんでみたんですが、めちゃめちゃいいにおいがしました…。
食べてすぐはまだひんやりしているのもあって、すこしつめたいにおいがするんですが、しばらく待つと器やすくいきれなかったソルベやソースがあったまって、食べているときより深くてあまいにおいがするんですね。その香りがほんとうによくて、同行者の友人としばらく鼻をつっこんでいました。あの香りをいつでもかげる環境がほしい…。

このパフェの中身がいったいなんだったのか、srecetteさんからの答え合わせが発表されるのかされないか、わたしにはまだわからないので、パフェの中身は憶測です。いちごのソルベの下にあったゼリーなんて、2回食べてもなにかわかりませんでした…。ただ、なにがはいっているかにかかわらず、basiqueはおいしいパフェで、すてきな体験でした。

basiqueがどうおいしいのか、上手に伝えらないのがかなしいです…。できれば好きかもしれないかた全員に食べてほしかったです…。


さて、これまで「わたしとMintopia」、FabCafeイベントレポ、「わたしとbasique」について、つらつら書いてきましたが、最後に今後srecetteさんのパフェを食べたいかたに向けて、今後もパフェの提供がFabCafeで行われるという前提ですこしだけお伝えしたいことがあります。

まずFabCafeは、公式サイトを見ていただければわかるとおり、デジタルものづくりパフェです。お茶をする、あるいは食事をすることに特化した、いわゆるカフェではありません。ので、カフェとしての機能にはそんなに期待しないほうが、リラックスして過ごせると思います。
最終日に伺ったときに、basiqueをバシックと読まれているスタッフのかたがいたり(本来の読みはバジックです)、Mintopiaのときにも飲み物を間違えられてしまったりと、全体的にカフェとしてはゆるめである、というこころづもりで行くほうがいいのかな、とわたしは感じています。

また、途中に待ち時間についてすこし触れましたが、srecetteのパフェは小関さんがおひとりでひとつずつ作っています。オープンキッチンの近くの席に座って気付いたのですが、冷凍庫がオープンキッチンにはないため、パフェをつくる際のオペレーションもあまりよくはできない構造です。タイミングによっては、かなり待つことがあるので、時間に余裕をもって、できればはやめの時間帯に行けるといいと思います。

以上のことに注意していただければ、あまり気を悪くせずパフェを楽しめるのではないでしょうか(パフェを作るスピードについてはともかく、FabCafeの運営については改善してほしさもありますが…)。


最後の最後でちょっとだけ書いてしまいましたが、わたしは今後もsrecetteさんのパフェを追いかけていきたい気持ちでいますし、次のパフェもとってもたのしみにしています(5月か6月と伺いました)。

毎回おいしいパフェをたのしみに、いつかMintopiaをこえる感動を得られることを祈って、今後も足を運びます。

この記事を読んだかたが、srecetteさんのパフェを食べに行っていただけますように。
いつも深夜にFabCafeスタッフの方とメールのやりとりをされるという小関さんが長く健康で、よりよい暮らしができますように。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

*1:渋谷の道玄坂をのぼった上にある、デジタルものづくりカフェです。くわしくはこちら:FabCafe Tokyo | 3Dプリンタとレーザーカッターが使える渋谷のカフェ

*2:パフェ構造学 #0 パフェの構造を紐解く

*3:さゆみさんについては、こちらの記事にいろいろ書いてます:

merryberrymerry.hatenablog.com

*4:前述のとおり甘党ではないわたしは、おおきなサイズのあまいものを最後までたのしく食べられないことが多いです。

*5:このはいった時期から~新規というオタク用語、便利すぎてすぐ使ってしまいます。Mintopiaをきっかけにsrecetteさんに出会い、その後ファンですという意味です。

*6:パフェ評論家、商標登録されているそうです。

*7:チョコミントが好きな人も苦手な人も虜にするパフェ「Mintopia」

*8:ちなみに棒状のメレンゲ、Mintopia発表時はたばこみたいと言われたことがあったそうです。わたしもココアシガレットみたいだな~と当時思っていました。

*9:道玄坂の途中にある丸亀製麺に行ったらテンションがあがって食べすぎました…。丸亀製麺、たまに行くとたのしくなって天ぷらを食べて後悔します。

*10:ナンバーワンチョコミントを塗り替えるチョコミントに出会いたいきもちもなくはないですが、それ以上にMintopiaを安定供給されたいという気持ちがおおきいです。

*11:この構造は斧屋さんのいうパフェのABA構造とも言えるので、もしかするとこのブログも実質パフェなのかもしれません(たぶんちがいます)。

*12:srecetteのパフェは、小関さんがおひとりでひとつずつ作っているので、タイミングによってはけっこう待ちます。わたしは小関さんがパフェを作っているオープンキッチンに近い席だったのと、同行者の友人を置いてHMVに月刊根本宗子のチケットを買いに行ったりしていたのでそう退屈しませんでした(…)。