日々の泡

書きたいときに書きたいことを書きます。

女性のためのストリップ入門

こんにちは。

もう2017年度なのに昨年のまとめすら書けていません。いろいろ書きたいことがたまっているんですが、まずはということで入門的な記事をあげます。

 

いろんなひとにおすすめしたり誘ったときに、毎回このあたり気をつけてくださいとか、ここはこういう仕組みですとか、お話ししているのですが、そういうときにしおり的なものがあったらいいなと前から思っていたのがひとつ。

あとは、女性で行きたいけど大丈夫かな〜みたいなひとのきっかけになれたらうれしいなというのもひとつ。

個人的にまとめておきたいなというのもひとつ。

 

そんなかんじの記事です。

 

内容としては、

とまあこういうかんじでいこうと思います。

 

どんどんいきます。

 

 

 

1. ストリップ劇場ってどんなところ?

いわずもがな、ストリップを見るところです。

新宿や渋谷、上野や浅草などの東京都内にあるのはもちろん、東海地方では岐阜、九州は小倉、愛媛の道後温泉など、いろんなところにあります。

ストリップ劇場は、30席ほどのちいさいハコが多いです*1
そして、前方のステージとは別に、ステージ中央からのびる花道と、でべそ的なステージがあります。でべそ的なステージを盆と言い、盆のかたちは丸かったり四角かったりします。演目のクライマックスは盆で行われることが多く、盆が回ったりせりあがったり光ったりする劇場もあります。

客層はほとんどが男性で、女性は数えらえるほどしかいないか、女性は自分たちだけ、なんてこともしばしばあります。女性用のお手洗いがなかったり、あっても「関係者以外立ち入り禁止」という札がかかっている劇場もあります。男性は、大学生くらいの若い子もいますし、サラリーマンからおじいちゃんまでさまざまです。
一部のスタッフさんが女性の劇場もあります。
ものめずらしいものを見る目で見られることもまあなくはないですが、お客さんの関心はステージの上と踊り子さんに向いていることがほとんどです。

ストリップ劇場はだいたいそんなかんじの、時間が経つのがやたらはやい現場です。

 

 

2. ストリップって、いつやってるの?

おおよそ毎日、12時前後から23時前後までやっている劇場が多いです。

いちおう性風俗なので、夜にやっていると思われる方もおおいみたいですが、お休みの日中でも、お仕事帰りでも、深夜〜朝をのぞけばほとんどいつでも見られます*2

というわけで、昼にストリップを見て夜に舞台やライブなどの別の現場に行く、なんてことも可能ですし、仕事終わりに行くことも可能です。入れ替えがないので、朝から晩まで劇場にいることもできます。

 

 

3. 時間の流れはどんなかんじ?

2時間弱〜3時間くらいを1回の公演として、4〜5回まわしている劇場が多いです。なので、進行の押し状況にもよりますが、だいたい3時間強見ておけばその日出ている踊り子さんがすべて見られます。

1日に出演する踊り子さんは5〜6人です*3

踊り子さんは香盤という、出順やタイテにあたるものにそってひとりずつ順番に演目を披露します。トップの踊り子さんからトリの踊り子さんまでの演目と、最後に全員が登場するフィナーレをあわせて1回の公演になっています。

この香盤は、劇場で確認できるのはもちろん、劇場のサイトやTwitterでも見られます。あとは各劇場の香盤をまとめたサイト*4があって、わたしはそこから確認することが多いです。

 

踊り子さんひとりの持ち時間は、だいたい以下のようなかんじです。

演目は、おおよそひとつ20分くらいです。

それが終わると、写真を撮れるコーナーがあります。お客さんが多かったり人気の踊り子さんが多かったりするとここが長くなり、時間がどんどん押します。

最後にオープンショーという、Tシャツやはっぴをはおった踊り子さんが1ハーフ〜1曲踊る時間があって、終わりです。

 

進行通りにいけば、この繰り返しが5〜6人分あって1回の公演になるのですが、前述のとおり写真の時間がのびると進行を巻く必要がでてきます。

その場合、写真の時間を飛ばして演目とオープンショーを2〜3人の踊り子さんが行ったあと、2〜3人同時に写真の時間になったりします。これをダブルとか、トリプルとか呼びます。

ここからさらに押すとオープンショーがカットされたり、踊り子さんが二人同時にステージで踊ることもあるみたいです。

また、ダブル進行、トリプル進行のとき、オープンショーをまとめて複数人の踊り子さんで行う劇場もあります。

 

ちなみに、香盤は10日に一回変わります。

たとえば4月だと、4/1〜4/10の香盤、4/11〜4/20の香盤、4/21〜4/30の香盤があり、それぞれ4月頭、4月中(なか)、4月結、と呼んだりします*5

また、この10日間の単位を1週2週と数えます。今週と言ったとき、通常は月曜から金曜の7日間ですが、ストリップでは10日間の場合がある、というかんじです。

 

 

4. お金はいくらくらい持っていったらいいの?

入場料は劇場によってさまざまですが、5000円が上限かな、と思っています。

わたしの知ってる限りでは最安値が岐阜県にあるまさご座*6の女性料金1000円です。

このように、ストリップ劇場には早割や女性料金など、時間帯や性別、あとはイベントなどによる割引があるところがほとんどです。
目当ての劇場のサイトで確認してみてください*7

 

また、写真を撮ってみたい場合、1枚500~1000円で撮ることができます。写真を撮る場合、大きいお札だとおつりに時間がかかることがあるので、1000円札くらいまでお金を崩していくと時間押しを防げます。

ちなみに踊り子さんから直接買う写真は、衣装でも脱いでてもお値段据え置きで、ポーズ指定あり、ツーショットあり、握手もついてくるとってもお得なやつです。

次の回のおなじ踊り子さんの写真のコーナーまで劇場にいられる場合、サインをお願いすることができます。その旨踊り子さんに伝えると、次の写真のコーナーのときにサインと簡単なメッセージのはいったものを返却してもらえます。

また、次の回まではいない場合は、番号札的なものをもらって、受付で引き換えることができます。
踊り子さんから直接買う写真のほかに、ステージ写真やその香盤の集合写真を購入できたり、フィナーレ時に集合写真を購入できたりする劇場もあります。そういった写真も、500~1000円であることがほとんどです。


オープンショーではチップを渡すこともできます(まったくチップを見ない劇場もこれまでにあったので、まわりを見て空気を読む必要があるかもしれません…)。チップはほとんどが1000円札です。


もちろん、写真を撮らなかったりチップを渡さなかったりしてもまったく問題ないです。

 

そして、劇場内には食べ物や飲み物を持ち込むことができます。パンやおにぎり、お菓子を食べているお客さんがほとんどですが、お寿司やお弁当、からあげも見たことがあります…*8。飲み物に関しては、缶ビールや缶チューハイなどのお酒をよく見かけますし、劇場内にお酒の自販機がおいてあったり、売店のある劇場もあります。
演目の間は食べず、写真の時間に別のお客さんが写真を撮っているのを眺めながら食べるのが演目に集中できていいかんじにごはんやおやつが食べられるかな、と考えています。

 

そんなかんじで、「入場料+撮りたい / 渡したいのであれば写真代とチップ代+食べ物や飲み物を買う料金」を持っていけば楽しめると思います。

 

 

5. 知っておいたほうがいいルールやマナーはある?

ストリップ劇場に入る前に、留意しておきたいルールがひとつあります。
それは、携帯電話は使用禁止、ということです。

盗撮や録音を防止する理由ですが、通常劇場やライブハウスではマナーモードで、だったり、電源をオフで、というようにアナウンスされるかと思います。
ストリップ劇場では、かばんやポケットから取り出すのも禁止、とされています。

これ以外はふだん観劇や、ライブに行くときとそう変わりません。
演目中はおしゃべりをするのはやめましょうね、とか、
ほかのお客さんの迷惑になることはやめましょうね、とか、それくらいです。

 

また、マナーというほどではないですが、ストリップ劇場では演目中、こういうところで拍手や手拍子をする、という、暗黙の了解みたいなものがあります。 

まず、踊り子さんがステージに登場すると拍手。また、曲終わりにはけたり、次の曲がはじまって再登場したときにも拍手します。このあたりはほかのライブなどでも一般的な拍手のタイミングかもしれません。

わたしが独特だな、と思うのは、演目の後半、服を脱いで盆にあがるタイミングでの拍手です。これは演目の流れによって、あるときとないときがあって、何回か見ると空気感がわかってくると思います。

また、クライマックス、服を脱いだ踊り子さんがめちゃめちゃかっこよくポーズを決めるときがあります。ここでも拍手です。技が決まったときの気持ち良さがある拍手です。

あとはノリのいい曲のときに手拍子をしたり、オープンショーのときにも手拍子をします。

 

そして、外出について。

ストリップ劇場は、一度はいったあとで外出が可能な劇場も多いです。女性のお手洗いがない劇場の場合、外出のシステムを使うことで近くのコンビニなどでお手洗いを借りることができます。
外出に関するルールは劇場によって違います。指定のスリッパを貸し出されて10分ほどで帰ってきてくださいね、と言われる劇場や、1時間後の時間が書かれた外出券をもらって出る劇場や、完全に出入りが自由で飲み屋さんと劇場を行ったり来たりしているお客さんがいる劇場など、さまざまです。
ただ、あまり長時間荷物を置いて席を取ったまた外出するのはよくないとされています。荷物で席を取ったまま外出する場合、写真のコーナーでサッと席を立ち、写真のコーナーが終わるまでに戻ってくるのが理想だな、とわたしは思っています。

 

最後に、劇場を出たあとのルールについて。

ストリップはその性質上、グレーにしておくべき部分があります。

踊り子さんを撮った写真をSNSなどインターネットに載せたり、かかってた曲をインターネットに書いたりするのはやめましょう。

 


6. 必要な持ち物はある?

基本的に、お財布さえあれば問題ありません。
その他持っていたほうがいいなとふだん思うものは、
・時計
・耳栓
・小さい懐中電灯
この3つです。

 

まず、時計です。劇場には、たまに時計のないところがあります。場内では携帯を出すことができないので、時計を持っていくと外に出ないで時間を確認することができます。


次に、耳栓です。劇場で、あまり音がよくないな、と感じることがしばしばあります。そういうところで耳を守るために、ライブ用の耳栓などあれば持っていくと楽だと思います。お客さんで耳栓をつけているひとを見かけることもあります。


最後に、これはなくてもなんとかなることのほうが多いですが、小さい懐中電灯です。劇場によっていろいろですが、暗転するときかなり暗くなる劇場があります*9。暗転のすきに出たいとき、小さい懐中電灯的なものがあると足元を照らすことができます。お客さんの懐中電灯所持率は耳栓より確実に高く、わたしも親切なひとに足元を照らしてもらったことがあります…。

 

もちろん、絶対に持っていく必要はありませんが、あると便利だな~と思うものでした。
また、写真の時間などで暇を持て余すことがあるので、文庫本など、携帯がなくても暇がつぶせるものがあってもいいと思います。

 


7. おすすめの劇場や踊り子さんは?

わたしが初見の女性客におすすめしている劇場は、圧倒的に渋谷道頓堀劇場(道劇)です。

ストリップシアター 渋谷道頓堀劇場

まず、女性料金が2000円で、都内では女性がもっとも安く見られる劇場だと思います。
また、場所柄なのか外国人観光客の方や、一見っぽい大学生のグループなど、ストリップ慣れしていないひとも多い印象で、初見の人間が浮きにくい気がします。
女性用のお手洗いもロビーにありますし、スタッフさんも親切です。
そして、劇場のつくりもおすすめポイントです。道劇は盆をかこうように円形に椅子がつくられているので、どこに座っても盆が比較的見やすくなっています。また、盆が回って光って上がります! 道劇のピンクに光る盆で、ピンクのライトに照らされた踊り子さんはとってもきれいですてきなので、別の劇場からストリップをはじめたひとも、ぜひ見てほしいです。

 

そして、おすすめの踊り子さんなのですが…。
8月結~4月頭まで、20回弱しか足を運んでいない初心者の意見だと思って聞いてください。だいたいこのひとがいたらひとを誘いやすいな~とか、おすすめしやすいな~という踊り子さんリストです。わかりやすく顔がきれいだったり、踊りがうまかったり、女性のファンが多かったり、あと個人的にすきな踊り子さんを挙げます。

 

まず、わたしがめちゃめちゃ推していて、6月頭で引退してしまう石原さゆみさん。
さゆみさんは体型がきれいで顔がかわいいのでとっつきやすいのはもちろん、選曲がよくて演目のエモみがすごいところがすきです。石原さゆみ像が本人のなかにありそうなところもとてもすき。語彙が死ぬので上手に魅力を伝えられる気がとてもしませんが、さゆみさんについては引退までにひと記事挙げたいなと思っています。

すきな演目はクリスマスのやつです。道劇の回る盆で見るクリスマスはさらなり。

 

次に、女性ファンが多いな~と思う踊り子さん。

ストリップについて、BLストリップ*10という言葉が思い浮かぶひともいるのではと思います。BLストリップに関わっている踊り子さんは、やっぱり女性ファンが多い印象です。

わたしはBLストリップを見たことはありませんが、BLストリップに関わっている踊り子さんは、美月春さんと京はるなさんを見たことがあって、どちらもすきな踊り子さんです。

美月春さんは、バブみがあって、おっぱいのかたちがきれいで、イマジネーションのある演目をされているところがすきです。

すきな演目は12月頭に見たネバーランドの演目ですが、まだ見たことのないけど噂に聞く演目がたくさんあるので、はやくまた見たいな〜と思ってます。

京はるなさんは、笑顔がとっても印象的な、あと女性客をわりとひいきしてくれる踊り子さんです*11

すきな演目は9月中に見たたぶんアンドロイドモチーフの演目で、京はるなさんの笑顔が物悲しくも思える、感情をちょう揺さぶられるやつですごくよかった…。

この二人の踊り子さんがいる劇場では、たいていわたし以外にも女性のお客さんがいたので、初見の女性向きかな〜と思います。

 

あと、わたしがこっそり「圧倒的美」とあがめている多岐川美帆さん。

多岐川さんはお顔も身体もわかりやすく美! というかんじで、基本無表情で踊るのもあいまって、めちゃめちゃなオーラをはなっている踊り子さんです。

かと思えばオープンショーでは表情豊かに振る舞われているので、そういうギャップもたのしめるかな、と思います。

 

踊りがうまくて表現力があって、惚れ惚れしてしまうのが望月きららさんと、真白希美さん。

望月きららさんは先日2周年を迎えられたばかりの若手の踊り子さんですが、そんなふうにはとても思えないくらい表現力があって、客あしらいが上手な踊り子さんです。

きららさんの、どんな世界もひっくり返してハッピーエンドにできそうな力を感じるところがすきです。

すきな演目は「雨に唄えば」的なやつと、去年の11月結に道劇で見たやつ…。どういうのだったか、ちょっと形容ができないのですが。

真白希美さんは、顔がきれいでスタイルが良くて踊りがうまくて圧倒的に華がある踊り子さん。芸能人を見た…! とはじめて見たとき思いました。

まだ峰不二子モチーフの演目しか見たことがないんですが、パワーと華をめちゃめちゃに感じたので絶対絶対また見たいです。

 

最後に、いちばん最近見たみおり舞さんがとってもとってもよかったので、おすすめさせてください。

ローザンヌ国際バレエコンテストでセミファイナリストになったこともあるバレエ歴24年の踊り子さんで、経験に裏打ちされたスキルと表現力がめちゃめちゃあります。

今週川崎ロック座にて出されていた「DREAMS COME TRUE」もとてもよかったのですが、バレエ好きとしてはいつか「ボレロ」を見てみたいのきもちでいっぱいです。

 

もっとすきな踊り子さん、すきな演目はたくさんあるんですが、あんまり書いてもあれなので、これくらいにしておきます。

またストリップについてもっと主観で話す記事も書きたいなと考えているので、そっちのほうで話したいです。

 

 

 

ここまでいろいろ書きましたが、まずは実際に見てほしい、の一心です。

やっぱりはじめは女性だけで突撃するのは不安だと思います。でも群れでいけば大丈夫だし、なんならわたしに声をかけてください。おすすめの香盤をピックアップして、予定を調整しますので…。

スタッフさんも、踊り子さんも、とっても優しいです。お客さんはいろんなひとがいますが、もしなにかあったら場所を変えたり、スタッフさんに相談してもいいと思います(とはいえ、わたしはそこまでの経験をしたことはありませんが)。

 

わたしは本アカウントではストリップの話をあんまりしないかもしれませんが、ブログではこういうふうに発信していけたらな〜と思っています。

インターネットにおおっぴらに書けないことを書くストリップ用アカウントもあるので、ちまちました具体的な感想とか劇場めもが見たいかたは、そっちをフォローしていただくといいかもしれないです(男性からのフォローを受け付けないのは劇場でアカウントと結びつけられることをあんまり望まないからです、すみません)。

 

この記事を読んだひとりでもおおくのひとが、劇場に足を運んでくれたらとってもうれしいです。

 

*1:浅草ロック座には129席もあるらしいですが、おそらく例外です

*2:もちろん例外もあって、たとえば愛媛県道後温泉にあるニュー道後ミュージックは17時開演です

*3:浅草ロック座のように、バックダンサーという概念のある劇場もあります

*4:香盤情報、いつもお世話になっています

*5:これについては派生がいろいろあるのでニュアンスで感じてください。わたしは4中とか4結とか書いたりもします

*6:まさご座

*7:サイトに書いていない割引料金が現地で適用されることもあります

*8:渋谷道頓堀劇場の近くにはテイクアウトできるからあげ居酒屋があります

*9:たとえば渋谷道頓堀劇場は暗転時かなりまっくらになります

*10:二人で組んで行なうチームショーの一種です。二人ともが男装のコスプレをして、ストーリー仕立てになっているので、BLストリップと言われているのではないかと思います…。

*11:ひいきの模様は過去の記事に書きましたが、毎回されてるわけではないと思うのでご注意ください。:http://merryberrymerry.hatenablog.com/entry/2016/09/21/215015